「世界から水銀汚染をなくそう」展示パネル制作

相思社は水俣市立水俣病資料館の企画展「世界から水銀汚染をなくそう」の展示パネル制作を請け負った。3月から、10月に水銀条約が締結されるまでの約6ヶ月間展示される。

展示は【水銀の基礎知識】、【世界の水銀汚染】、【水銀汚染の現場を歩いた人】、【水銀条約について】という4つの章に分け、スタッフ4人がそれぞれに分担した。

私たちは水俣病に関する知識は備えているつもりだが、世界の水銀利用や汚染のこととなると情報収集が必要だった。国際会議を控え、スタッフ一同いい勉強をさせていただいたと思っている。
人物紹介では、原田正純さんと水銀学者の赤木洋勝さんを取り上げた。赤木さんは袋の「水銀ラボ」で取材に協力していただいた。実際に毛髪や母乳中のメチル水銀の計測をする作業にも立ち会わせていただいた。おかげでよい展示ができたし、貴重な経験をさせていただき感謝している。
また、写真や図説は、フィリピンで小規模金採掘の問題を扱っているNGO「BAN Toxics!」をはじめ写真家、研究者など多くの方々の協力を得た。おかげで、視覚的にもたいへんわかりやすく、インパクトのある展示になったと思う。

展示パネルを作りながら、水銀は工業的に大変便利な物質であり、世界ではまだまだ利用されている。「世界から水銀汚染をなく」すというのは大変険しい道のりであるという現実もあらためて確認した。世界はやっとそのスタート位置に足を揃えて立というとしているところである。

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