高嶋由紀子 講演テーマ
水俣病

・水俣病事件史概論〜水俣病事件史における5つのターニングポイント

・経験の記憶と伝承
「伝える」活動の課題。若い世代にとって「何を?」「どうやって?」伝えるのかについてお話します。

・「水俣病と地域」概論 〜水俣市民のアイデンティティコンフリクトと“複合差別”
 水俣病の被害は、単に人体への健康被害にとどまらず、精神的に大きな苦痛を与え続け、また社会的にも地域のきずなの分断という被害をもたらし、その傷は未だに癒えていません。 患者だけでなく市民も「水俣病がうつるから寄るな」というような謂われない差別を受けてきました。市民の怒りと悲しみは、差別をはねのける力となるのではなく、より弱い者へと向かいました。このように差別が重なり、あるいは絡み合う構造を上野千鶴子は有吉佐和子の「複合汚染」に準えて「複合差別」と呼んでいます。
 しかし、今、水俣市民は、水俣病の教訓を生かし、水・ごみ・食べ物に気を付けて生活することで、ようやく地域のきずなを取り戻しつつあります。市民は実践的な活動を通して、それまで忌避してきた「水俣病」に向き合い、「環境モデル都市」としてのアイデンティティを獲得しつつあります。

・水俣の地域社会と産廃反対運動
 水俣におきた産廃処分場計画と、それに対する反対運動は、今まで水俣病の運動に一切関わってこなかった市民層の参加によって、大きく広がり、また地域に新しい人間関係をもたらしました。水俣の地域問題と、産廃問題が水俣にもたらしたもの、水俣病との関わり等をお話します。

産廃問題

・市民科学の考え方、その実践例
 「調べた人しか詳しくならない」。専門家の科学知と、住民の生活知を上手く融合させるにはどうしたらよいのでしょうか。産廃反対運動を通して実感した市民科学の意義と実践例をお話します。
>>水俣の産廃問題から市民科学を考える

・環境アセスメント制度の活用方法
 環境アセスメント制度は、「アワスメント」とも言われますが、住民が事業にコミットメントする重要な機会です。環境アセスメントは事業実施を前提としていると言われますが、それにも関わらず住民運動にアセスを利用することは大変重要です。産廃運動におけるアセス制度の生かし方の実践例をお伝えするとともに、将来の民主的なアセスメント制度のあり方を考えます。 

・住民運動のフレーミング〜失敗の原因と成功のコツ
「運動は物好きな人がやるもの」? 私の目からみた「失敗の黄金法則」と、多くの人が参加できる運動の枠組みづくりについてお話します。



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