「水銀に関する水俣条約批准と実施に向けた能力強化」JICA研修を実施

1月16日から2月14日まで水俣条約推進業務を担当する行政官を対象とした研修を行いました。JICAからの委託をうけて相思社が2014年度から実施しています。今年度は、アルメニア、ブラジル、ブルキナファソ、コートジボワール、エクアドル、ガーナ、マレーシア、パキスタン、スーダンの9か国から11名の参加がありました。

血圧計などの水銀添加製品の管理や、小規模金採掘で使用される水銀の環境汚染という課題を抱える国も多く、法整備や水銀汚染対策技術など、多岐にわたる分野で数々の方に講師としてご協力いただきました。講義では時間が足りないくらい活発に質問が出ました。

水俣では水俣病から学び、市民、患者、支援者などいろんな人と出会う時間をとりました。得難い経験になったのではないかと思います。国際水銀ラボにて、赤木洋勝さんによる水銀分析の講義と実習↓

研修最終日には、帰国後に実施するアクションプランの発表を行い、金採掘跡地の現状把握、ASGM関係者への啓発活動、条約関係者・省庁で共有する資料作り等の計画が各研修員から説明がありました。帰国した研修員が頑張ってくれることを願っています。アクションプラン発表会の様子↓

これまでに約60名の研修員を送り出したJICA研修は今回で一区切りとなります。批准した国も117か国となりました。今後は各国の批准後の取り組みを各分野で後押しする必要が増すとともに、水俣病の経験から知識以上の教訓を学び取ってもらうことは変わらず重要であり、日本でしか、水俣でしかできないことだと思います。研修は終了しますが、水俣と世界がつながる何らかの機会を持ち続けられればと考えています。

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