資料紹介 写真

小泉初恵

相思社の資料室には写真もたくさんあります。公開可能なほとんどの写真はキーワードや年で検索できるようになっていますので、写真を見てみたい人は、ぜひ相思社にお立ち寄りください。が、実をいうと、まだ整理できていないものも多く、文字通り山積みになっています。そんな「未整理山」のジャングルから最近出てきた写真をいくつかご紹介したいと思います。
ロールス・アストロム氏の写真偶然見つけた封筒の中から大判写真が出てきました。
「Lars Astrom ロールス・アストロム」と書かれたメモ入りです。ググってみると何やらスウェーデン語のウェブサイトが出てきました。留学先がスウェーデンだったことがこんなところで役立つとは!メールを送ってみたところ、撮影者ロールスさん本人は二〇一三年に亡くなられたようですが、ご家族によるとスウェーデンの新聞社の取材で一九七二年二月に水俣を訪れた時の写真だろうとのことです。一九七二年というと、六月に国連人間環境会議がストックホルムで行われ、坂本しのぶさんたちがスウェーデンを訪れています。それに関連してスウェーデンで日本の環境問題に関心が高まったのかもしれません。

ロールスさんが撮影した写真には、水俣だけでなく富山のイタイイタイ病関連の写真も多数あることがわかりました。伊東紀美代さん、中山裕二さん、高木勲寛さんに被写体や場所を特定するためにご協力いただきました。

情報求ム! 左の写真もロールスさんが撮影された写真ですが、どうやら水俣ではありませんし、富山でもなさそうです。広い空と工場を背景に、数珠と書物を持った人物が写り、なんだか不思議な雰囲気の写真です。僧侶のようにも見えるこの人物は一体誰なのでしょう。ご存知の方、いませんか?

水辺の船
葦が揺れる水辺に、木の船が一艘。「昔の水俣の海岸はこんな感じだったのか~」とつぶやくと「いや違うよ」とパート職員Tさんのツッコミが即座に飛んできました。確かに、岸辺も船も、よく見ると海ではなく川か湖のようです。職員数人で「密」になりながら写真を囲み、虫眼鏡やらスマホのカメラで拡大してみてみると、小さな看板には「告 承認なしで魚を採ることは出来ません ○○漁業協同組合」と書かれていますが。肝心の○○がどうも小さくて読めません。四枚ほど焼き増しされているので、大事な写真なのかもしれないと思うのですが。この風景、見覚えのある人はいませんか?

仮装行列?の写真
作り物の馬に乗せられた子供、甲冑をまとった兵、いかにも弁慶のような頭巾をかぶった人の背景では扇が空を飛んでいます。撮影年月日は不明ですが、「栄枯盛衰百間拠点」と書かれた看板や、一番右の人物の「新日窒」という鉢巻、同じ場所に保管されていた写真から推測すると、チッソの安賃闘争と関係がありそうです。馬も甲冑も、衣装も、手作りなのでしょうか。参加者は満足げな表情を浮かべているようにも見えます。劇、あるいは仮装行列でしょうか。気になる一枚です。

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