大師匠からの贈りもの

おはようございます。勝訴判決から3週間が過ぎ、溝口先生も私も、少しずつ日常を取り戻しつつあります。裁判後の片付けは、まだまだいっぱいあるけどね。

昨日、溝口先生が相思社に来て、「師匠からみっちゃんに、贈り物ばもらっとるけん、うちに取りに来なさい」ということでした。

仕事が終わり、わくわくしながら先生の家へ行くと、封筒を渡されました。
開けてみると、渕上清園師匠直筆の細かい文字でお経がたくさん書いてあります。渕上師匠という方は、溝口先生の師匠で、チッソに現役で勤めていた時代から 一日10時間も書を書いておられます。観音経が書かれていて、お守りのようです。この文字は、動物の毛、一本で書かれています。そこ には、「人間も動物もみな平等」、という意味と、「毛の一本一本に役割があるように、人間一人一人にもそれぞれ役割がある。毛の一本を大切にする精神が人 間一人一人を大切にする精神に繋がる」、という意味を込めているそうです。溝口先生の思想の一部は、彼によって形作られているのではないかと思います。

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大師匠と師匠と弟子と今日は、水俣病犠牲者慰霊祭前日集会と、そのあと溝口先生の祝勝会でした!ここ最近お疲れモードの先生でしたが、久しぶりに渕上清園(ふちがみせいえん)師匠と再会して、本当に本当に嬉しそうでした。61年前、溝口先生が高…

永野 三智さんの投稿 2013年4月30日火曜日

孫弟子の私にとって大師匠とは偉大な存在です。そんな大師匠からの贈りものが、うれしくてうれしくて。

そして、先生は昨日の昼に、「築地整骨院」に行かれたそうです。その時に、治療に来ていた女性が歩み寄り、新聞紙で作られた袋を取り出したそうです。ほっ とはうすが作っている紙の袋でしたが、そこには溝口先生の「完全勝訴」の写真が。先生はうれしくてその方の名前を聞いたそうですが、そのまま去って行かれ たそうです。

そのあと、全国のたくさんの支援者に、ご自身の作ったみかんを贈った溝口先生。北は北海道から熊本まで。きっと今日か明日には、日本中で沢山の笑顔が見られるでしょう。

そんな話を飲みながらうれしそうに語って聞かせる溝口先生。
今までの苦労が少しでも報われ、今回の勝訴がまちの中で、少しずつでも先生への理解へつながっていってくれることを本当に願っています。

そして、夜は久しぶりに8か月の赤子を風呂に入れました。
姉が私の手伝いと自分の勉強のため、しばらく我が家に帰ってきてくれています。彼女はいま、某大学院の博士課程を卒業するために、子育てをしながら勉強に四苦八苦しています。
学校へ行かず、勉強をしてこなかった私には信じられないことで、涙ぐましい努力には頭が下がります。彼女は本気で勉強がしたいのです。
姉の、自己実現を応援します。

さて、今日は相思社に、佐賀市立鏡中学生から114人の子どもたちがやってきます。
次世代に水俣病を伝える。
私自身を通しての水俣病事件を、精一杯伝えます。

写真の撮影は相思社の葛西伸夫さん

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