お気に入りの場所 ~湯堂~

こんにちは。小泉です。

「スタッフのひとこと」ページができたということで、私の目線で水俣病・水俣をちょこちょこと書いていきたいです。

水俣に来て1年半が経ちました。休日に歩いたり、お客さんを案内した場所から、私のお気に入りの場所をいくつか紹介したいと思っています。今日は湯堂。


湯堂は、袋湾の中にある海辺の集落です。袋湾は上からみると袋のような形をしていて、入口が狭いわりに湾の中が大きいです。不知火海は静かな内海ですが、中でも袋湾は閉鎖的な湾で、風がない日は水面が鏡のようです。
考証館には、袋湾が「みんなの米びつだった」という表現があります。目の前の海へ船を出し、あるいは干潟へ行き、その日に食べる魚や貝をとる。そして、とれたてをたらふく食べるという暮らしは、ある意味とても豊かだったのだろうと思います。そんな生活を送っていた人たちが、水俣病になります。

湯堂には「ゆうひら」があります。海底の湧き水です。
波がない干潮の時には、水面からはっきりと湧き上がってくるのが見えます。

石牟礼道子さんの「後生の桜」に、ゆうひらが「紫尾山の水口」と呼ばれているお話があります。鹿児島の霧島岳で色のついた水を流したら、湯堂の海岸から出たという聞き書きも「水俣病の民衆史」(岡本達明、2015)に出ています。山々から、大地の養分をじわりじわりと運んでくる水が湧いているのかもしれません。

写真のように大きくてはっきりと見える「ゆうひら」以外に、水面からは見えない湧き水も無数にあるようです。いつか潜ってどんな様子なのか見てみたい!

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